大阪大学 先進高性能計算基盤システム研究部門 (伊達研究室) / Date Laboratory, D3 Center, Osaka University

研究

今日の学術研究は、計測データ、計算結果等々、研究で用いられるすべてのデータはデジタル化されています。その多様性・規模は急速に拡大しています。その結果、データを利活用する計算基盤・データ基盤の重要性・必要性はますます大きくなっています。

本研究部門では、D3センター (旧: サイバーメディアセンター) のスーパーコンピューティングシステム、大規模可視化システム、データ基盤の構築・運用経験を活かしながら、わが国の学術・産業を支えるサイバーインフラストラクチャ (CyberInfrastructure) の実現を追求します。本目的のために、次世代のスーパーコンピューティングを構成する要素技術、クラウドシステムを中核とした計算基盤技術・データ基盤技術、および、その応用アプリケーションに関する研究開発を行います。具体的には、現時点においては下記テーマを本研究部門での研究開発の主軸とし研究開発を推進しています。

高性能計算・データ分析技術:多種多様かつ大容量データを高効率に計算・解析処理する技術
種々のシミュレーションやAIアプリケーションを対象として、最先端のプロセッサやGPUなどのアクセラレータを用いて、高効率かつ高速にシミュレーション、解析処理する技術に関する研究開発を行っています。
デジタルツインに向けたHPC・AI連携技術
我が国においてもSociety5.0にむけた動きが加速しています。このサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会の実現に向けては、科学・社会の現象を高精度にシミュレートする高性能計算、そして、膨大なデータに対してAI、MLなどを適用・応用して将来を予測や新しい価値の創出をねらう高性能データ分析をささえる計算基盤・データ基盤が必要不可欠です。本研究では、Society5.0を支えるサイバー空間内のデジタルツインの実現に向け、高性能計算技術とAIを融合したデジタルツインに関する研究開発を行っています。
スーパーコンピューティングシステムを中核とした超分散コンピューティング基盤

ポスト5G時代を睨みながら、広域に分散する多種多様なIoTデバイスから取得されるデータを収容し、多数のエッジ、クラウド、スーパーコンピューティングシステム等を接続するネットワークを動的に形成し、それら計算資源を連携・駆使して処理を行う超分散コンピューティング環境の実現を目指した研究開発を行っています。

本研究部門では、科学や産業の実際問題をターゲットとして、世界の研究者や技術者と連携・共同しながら、研究開発を行います。D3センター (旧: サイバーメディアセンター) の有する豊富な計算資源を活用できる点、国際的な研究チームと連携して実践的かつ実用的な情報技術の創生を目指す点がわれわれの研究グループの特徴です。また、これらの研究開発の多くは他大学・研究所や企業の研究者の方々との共同研究として行われることもまた本研究部門の特徴です。

Research Funds

下記の研究プロジェクトに参画・推進しています。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「ポスト 5G 情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G 情報通信システムの開発/超分散コンピューティング基盤の研究開発」における「(f1) 超分散コンピューティングのための広域資源仮想化技術」に関する研究開発 [詳細]
NEDO PJ2

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G情報通信システムの開発(委託)」における「(g1) 量子・スパコンの統合利用技術の開発」 に関する研究開発 [詳細]

次世代計算基盤に係る調査研究 「システム調査研究チーム(㉑HPC利用環境の調査研究)」
理化学研究所が推進する文部科学省次世代計算基盤に係る調査研究事業(システム調査研究)において、「システム調査研究チーム(㉑HPC利用環境の調査研究)」として参画しています。[詳細]
科学研究費基盤研究(C)「トラフィック動的制御機能配備型ジョブ管理システム」